かいじん
【所在地】東京都豊島区西池袋3-33-17 サンライトビルB1F
【定休日】無休
【営業時間】11:00〜21:00
【最寄駅】JR山手線・西武池袋線・東武東上線他 池袋駅 徒歩7分
【メニュー】
○醤油らーめん600円、醤油チャーシューメン850円
○あら炊きかに海老味噌ラーメン700円、あら炊き塩800円、あら炊き辛塩そば850円
○つけめん650円、冷やしらーめん750円、他
【系統】創作系東京ラーメン
【お店について】
2004年4月に開店した「どう楽」。
東池袋大勝軒から独立した愛弟子の兄弟が開いていた「麺屋ごとう」の隣に店を構えた。
他の飲食店と違い、ラーメン店は近くに同業者がいた方が良いと言われている。
しかし繁盛店の隣で無名店が開業するのは冒険とも思える。
その結果、閑古鳥が鳴く日々が続き累積赤字が増え続けた。
そこへTVチャンピオンラーメン王の「石神秀幸」氏が救世主のごとく現われた。
そして、極貧ラーメン店を建て直すべく石神プロデュースの特製ラーメンが仕上がり、2004年10月リニューアルオープン。
半地下であり、階段に隠れて通りからはわかりにくい場所にある。
カウンター4席、テーブル席16席。店内はまだ真新しい。その日に使用する魚の種類が紙に書かれ貼られている。「鯛」、「鮃(ひらめ)」、「勘八」、「鮭」、「鱈(たら)」、「金目鯛」。
その日の仕入れによって使う素材は変わる。
他には「鰤(ぶり)」、「鰹」、「秋刀魚」、「鱧(はも)」等の場合もある。
ラーメンには「旬」という概念はないが、あらという「旬」の素材を使うことにより、それをセールスポイントとしているのが特徴。
本日は「醤油らーめん」。
ビジュアル的にも構成内容的にも「あら炊き塩」とは趣は異なる。
ダシには「でべら(タマガンゾウヒラメ)」、「げんちょう(コウライアカシタビラメ)」というヒラメ系の乾物も使っている。
あっさりとしながらも昆布の旨味と淡い魚介系の風味が心地良い。
塩に比べ、醤油を使うことにより若干魚の風味は弱めだが、旨味はたっぷりと出ている。
揚げネギと油は風味を醸し出し、全体の輪郭をはっきりとさせている。
水菜とみじん切りの玉葱はアクセントとして良い。
麺は「豊華食品製」のものを使用。
塩らーめんとは違い長めの平べったい細ストレート麺。
表面が滑らかですすりやすく美味しい。
特筆すべきは角煮。
カジキマグロ(定かではない)のような食感の肉質で表面には焼き目がついている。
味付けも濃いめで大ぶりなので、酒の肴としても良いかもしれない。かじりながら麺をすするとなかなかいける。
【掲載】2005年11月 【行列】0人 【らーめんの王様★★★★☆】
本日は「あら炊き塩」。
鯖(さば)の粕漬けである「へしご」を混ぜた焼おにぎりがついてくる。
スープは水出し真昆布の中に下処理を施し炭火で炙ったアラを入れ、臭い消しのネギや生姜を加え炊いたもの。
塩ダレには内モンゴル産の自然塩、フランスのゲランド塩、沖縄産のシママースをブレンドしたものを使用。
透明度が高く、表面には魚油が浮く。ライトな感覚のようだがとても深い味わい。
生臭さは皆無。
塩分は程よく滋味深くキレのある味。
細のストレート麺は2種類の小麦粉をブレンドし、炭で浄化した水で練ってある。
コシがでるよう低温で熟成。しなやかで伸びのある美味しい麺だ。
更に大盛無料とは嬉しい。
主たる具は鱈のすり身に海老を練り込んだつみれと鶏肉に細かく砕いた軟骨を混ぜたつくね。
チャーシューの代替となるこの秀逸な二品はこのラーメンに良く合い大変美味しい。
薬味は大葉、茗荷、針生姜、白髪ネギ、糸唐辛子。
焼おにぎりは麺を食べ終わった後にスープに入れてお茶づけ風にして頂くというものだが、しっかり焼締まっているので、スープの中では崩れない。
それ故に単独で食べる方が良かろう。
今回の訪問では開店当初ということもあり、メニューは一種類。
券売機のボタンを見ると「醤油らーめん」、「つけめん」、「味噌らーめん」などもあり、少しずつ増やしていこうという狙いがある。
この特徴のある素材の持ち味を余すところなく発揮した塩ラーメンは充分に満足が得られる。
アラカルトを増やす必要性は今のところ余り感じない。
【掲載】2005年3月 【行列】0人 【らーめんの王様★★★★★】