らーめん自由区|東京ラーメン・つけ麺ガイド東京多摩地区のラーメン店リスト>江ぐち@三鷹
中華そば 江ぐち・閉店
ちゅうかそば えぐち
【所在地】東京都三鷹市下連雀3-27-9  ニューエミネンスビルB1 【お店の地図】
【電話】0422-43-6381
【定休日】月曜
【営業時間】11:00-14:30/16:30-20:30
【最寄り駅】JR中央線・総武線他 三鷹駅 徒歩3分

【メニュー】
 ○ラーメン450円、竹の子ラーメン450円、玉子ラーメン500円、チャーシューメン700円、ワンタンメン600円、チャ−シューワンタンメン750円、五目そば650円、五目ワンタンメン750円、他
 ◇各種大盛+50円

【系統】中華そば系東京ラーメン

【お店について】
 1952年(昭和27年)創業。リピータが6割といわれる地元密着型の人気店。「ラーメン酒場」、「三鷹文化の要」とも呼ばれた名店。1990年代初頭から売り出された“ラーメン本”には必ずといっていい程、紹介記事が載っていた。また、地元出身の漫画家・久住昌之氏が「小説中華そば『江ぐち』(新潮OH!文庫)-初版1985.1・改題(現)2001.6」という名のエッセーを書いたことでも知られている。

 創業者は、先代・江口唯義(たかよし)氏。今のようなビル群が一つもなかった三鷹駅前の“三軒長屋”で「江ぐち」は始まった。当時の1杯の値段は30円。御徒町で中国人の料理人から作り方を教わったと言うのが、「江ぐち」のラーメン。
 1975年(昭和50年)に先代は現場を離れ、2代目店主・江口正直氏が継承。1986年(昭和61年)より、現在の雑居ビルの地下に移転し今日に至る。

 JR三鷹駅南口駅を降り、中央通りを直進して歩くこと3分。さくら通りと交わる“駅前交差点”左手角にある雑居ビルの地下1階にある。複数の置き看板が立っているので分かりにくいが、「中華そば 江ぐち B1」と書かれた看板が目印。

江ぐち@三鷹-店舗外観
 雑居ビルの階段を降りていくと最初に目に留まるのが店名の書かれた真っ白な暖簾。通常、老舗の暖簾は擦れたり、客が手を拭いたりと綺麗ではないものが多いが、新調したような真新しさ。サッシ戸を開け店内に入る。

江ぐち@三鷹-店内
厨房に立ち手際よく調理をするスタッフの井上修氏

 床やステンレスの天板がピカピカに磨きこまれた清潔感のある店内。コの字型のカウンター13席(椅子7+長椅子2)。厨房内の調理シーンが手に取るように見えるアリーナのような造り。卓上には、酢・ラー油・七味唐辛子が置かれている。厨房で調理の全てを1人でこなすのは、ねじり鉢巻姿の井上修氏。井上氏は山梨県の出身で、1953年(昭和28年)よりこのお店で働いてきたベテラン。他のスタッフは、新人の橋本重光さん。橋本さんは、「江ぐち」の隣にある大衆割烹「はしもと」の息子さん。長年「おばちゃん」と呼ばれて親しまれてきた長崎県対馬出身の女性スタッフは、2009年12月に逝去。BGMはラジオ。

 ※2代目店主の逝去(2009年12月)とテナント契約終了(1月末)により、2010年(平成22年)1月31年(日)をもって閉店

2010年5月1日、中華そば みたか@三鷹(三鷹市)創業。元スタッフ、橋本重光さんが「江ぐち」スタイルを踏襲し、開業。
江ぐち@三鷹-玉子らーめん
 本日は「玉子ラーメン」。麺やワンタンを茹でる湯に、卵を割り落として作る“ポーチドエッグ”をトッピングしたメニュー。

 チャーシューの旨味が入った醤油ダレに、豚骨・鶏ガラ・煮干と香味野菜などから摂った出汁を注いだスープ。
 やや小ぶりなタイプの丼鉢。スープの色は濃いめだが、塩辛くはなくあっさりとしている。出汁は弱めで、醤油が立つことはなく円やか。“クラシカル”や“レトロ”な東京ラーメンというと、鶏ガラの匂い・醤油のキレ・化学調味料の旨味というイメージがあるが、そのような味わいとは違う。醤油や味醂は香らず、動物系のコクや旨味も控えめ。ビールを飲んだ後の〆にはピッタリの胃に優しいスッキリとした味わい。

 個性的な中太ストレート麺は、地粉と小麦粉を独自の配合で混ぜた粉で作った自家製麺。1日寝かせてから使っている。色は灰色がかっていて、田舎そばのようなモソモソとした啜り心地、非弾力性の噛み応え。食感、味ともに「蕎麦」を想起させる。スープが弱いだけに、麺の強烈な「個性」が際立つ。

 チャーシューは煮豚ではなく、こだわりの焼豚。但し、小さくて薄い。“紙カツ”ならぬ、“紙チャーシュー”。メンマは薄味で、ボリボリと歯応えのある食感。ネギの青々しい香りが程好いアクセント。玉子はスープを汚さないために丸呑みしてしまったが、麺と絡めた方が良かったように思う。他の具はナルト。

 醤油一筋、味も作り方も変えずに守り続けた“昭和”を感じさせる一杯。ブームとは関係なく、変わらぬ味を安く提供してきた良心的なお店。「代役」のない個性のあるお店が、またひとつ消えていく…。
【掲載】2010年1月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★☆☆
 本日は「チャ−シューワンタンメン」+大盛。このお店は、インスタントラーメンの開発部の社員がよく訪れる。なるほど、“昔懐かしい味”、言い換えれば“今風に進化していないベーシックな味”。
 地粉を使った自家製麺は硬めのうどんといった感じで、スープとのからみが少し悪い。しかし、値段の手頃さとすっきりとした後味の良さは満足がいく。
【掲載】2003年 【行列】8人 【らーめんの王様】★★☆☆☆
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