らーめん自由区・東京ラーメンガイド東京多摩地区のラーメン店リスト>らぁめん一二三 那由多@吉祥寺
らぁめん一二三 那由多・閉店
らぁめん ひふみ なゆた
【所在地】東京都武蔵野市吉祥寺北町1-10-22 ベルハイム吉祥寺105 【お店の地図】
【電話】0422-21-0919
【定休日】火曜(不定休有)
【営業時間】
○12:00-15:00/17:00-21:00
○12:00-15:00/17:00-20:00(土日祝)
【最寄駅】JR中央線・総武線・東京メトロ東西線・京王井の頭線 吉祥寺駅 徒歩8分

【メニュー】
○(大山地鶏)中華そば750円、(八王子らーめん)タマネギらぁめん750円
○あげネギらぁめん800円、にんにくらーめん800円、ごまネギらぁめん900円
※時々、メニューの変更・マイナーチェンジ有
◇ネギ・メンマの大盛り各100円
□ネギご飯100円、チャーシューご飯(小)100円・(並)200円

【限定メニュー(これまでの)】
にんにくラーメン750円、しょうがラーメン750円、辛味噌ラーメン800円、四種煮干しキレのらぁめん800円、魚沼産三元豚 正油らぁめん800円、塩らぁめん800円、まぜそば700円、(正油・塩)ネギらぁめん900円、(正油・塩)唐辛しらぁめん1100円、那由多そば850円、支那蕎麦900円、他

【系統】和風醤油系東京ラーメン

【お店について】
2011年11月7日創業。
2011年(平成23年)10月に閉店した名店「一二三@吉祥寺」の後継店。

「一二三(1989年創業)」は、当初、フードプロデューサー・匠ゆうじさんが始めたお店で、その後、工藤吉徳さんが引継いで店主となった。
味作りは、工藤さんが全て独自の研究を積み重ねて築いた結晶。
化学調味料や添加物は不使用。
つまり「無化調」という言葉がラーメンの世界で使われ始めた頃に、注目を集めたのがこのお店。
また、「魚介だし」、「日本蕎麦のような麺」、「蕎麦とラーメンを融合したハイブリッドな一杯」、「看板がない」、「ジャズがBGM」ということでも話題になった。
今やこのようなスタイルは珍しくはなくなってきたが、東京ラーメンの歴史を語る上では外せない、斬新なラーメンスタイルの先駆けとなったお店でもある。

その後、2代目店主・工藤さんは、持病の腰痛悪化のため引退。
そして、弟子の小林健太郎さんが引き継ぎ、屋号と味を改め「那由多(なゆた)」として再開。
それまで「一二三(ひふみ)」の夜の部として営業していた「宵の一二三」を任されていた人物である。
小林さんは、大学で“文化麺類学”というラーメンについての卒業論文を書いた経歴をもつ。

屋号の「那由多(=那由他)」とは、元は仏教用語で、梵語の“nayuta”を音訳した極めて大きな数量を意味する。
10の60乗(10の72乗とする人もいる)にあたる。
ものの始まり・基本にあたる「一二三」の姿勢を継承しつつ、より大きなものを目指そうという意味が込められている。

那由多@吉祥寺-店舗外観
お店の場所は、JR吉祥寺駅北口を降り、東急デパートのある“東急大通り”を北に進むと“八幡宮前交差点”に出る。
信号を渡って左折し、“五日市街道”を三鷹方面に進んで直ぐ。
数件の飲食店が立ち並んでいる。
赤レンガの外装と置き看板が目印。

那由多@吉祥寺-店舗外観
麻の暖簾と簾(すだれ)が、純和風の趣。
入口の左が、ウエイティングスペース。
店頭には、魚介素材のディスプレー。

那由多@吉祥寺-店内
店内は、鰻の寝床ともいうべき細長い空間。
照明を落とした落ち着いた雰囲気と、ジャズの流れる店内は、「大人の食事処」の雰囲気を醸し出している。

厨房と向き合うカウンター10席。
卓上には、冷水入りのポット、グラス、割り箸、レンゲ、爪楊枝が置かれている。

店主とアシスタントとの2人体制で、切り盛り。
口頭注文、後払い制。
那由多@吉祥寺-正油らぁめん
本日は「魚沼産三元豚 正油らぁめん」

豚骨や鶏ガラなどの動物系に、トビウオの煮干し・片口イワシの煮干しなどの魚介系の出汁を合わせたスープ。
醤油ダレには、「正金天然醸造こいくち」「正金二段仕込匠」などの小豆島産の醤油が使用されている。

丼鉢は、一点一点の大きさが違う作家ものの陶器。

スープ表面には、ブランドポークの「魚沼三元豚」の背脂が浮いている。
まずはスープを飲んでみる。
初めに昆布の旨味と香りが押し寄せ、煮干の旨味がジワーッと口の中に広がる。
次に、醤油と背脂の甘みやコクが、舌に波状攻撃を仕掛ける。
バランスが良く、突出しない優しい口当たり。
先代「一二三」の凛とした味わいに比べ、魚介よりも動物系出汁のふくよかさが際立った感じのする仕上がり具合。
あっさりとした中に、コクと旨みがギュッっ詰まった感じで、芳醇。

麺は中細のストレート麺。
スルスルと啜り心地が良く、密度感のある麺。
コシの強さとしなやかさが同居し、パツンと切れる歯切れの良さもある。
噛みしめれば、小麦らしさを存分に味わえ美味しい。

具のチャーシューは、程好い味付けが施され、口の中に入れるとホロホロと崩れる柔らかさ。
メンマは、柔らかくシャクシャクとした食感。
小口切りの青ネギは、箸休めとして頂く。

「一二三」のDNAを感じさせながらも、三代目独自の色を出した一杯。
「一二三」が打ちたて金字塔を、「那由多」の名の如く、更に大きく成長発展させることを願う。

【掲載】2013年2月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★

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