らーめん自由区・東京ラーメンガイド荒川区のラーメン店リスト>一茎草@三ノ輪
ラーメン創房 一茎草(閉店)らーめんそうぼう いっきょうそう
【所在地】東京都荒川区東日暮里1-1-3 【お店の地図】
【電話】03-6303-3508
【定休日】無休(除く・年始1/1-6予定)
【営業時間】
 ○11:00-15:00/17:00-翌1:00(月〜金)
 ○11:00-15:00/17:00-20:00(土日祝)
【最寄り駅】
 ○東京メトロ日比谷線 三ノ輪駅 徒歩3分
 ○都電荒川線 三ノ輪橋駅 徒歩3分

【メニュー】
 ○ラーメン(あっさり醤油)680円、味玉ラーメン780円、チャーシューメン930円、味玉チャーシューメン1030円
 ○玄麺(本格派醤油)780円、特選玄麺980円
 ○玄流塩ラーメン(伝説の塩)780円、玄菜麺(ベジタリアンヌードル)780円
 ○昔味噌730円、辛味噌ラーメン780円、味噌とんこつ780円
 ○玄流白湯麺(こってり豚骨)680円、辛味とんこつ880円、坦々麺830円、
 □つけ麺650円、特選つけ麺800円
 ◇麺特盛(つけ麺食べ放題)200円、麺大盛・味付玉子・メンマ各100円、白髪ねぎ・のり三昧各150円、チャーシュー250円、他

【限定メニュー(これまでの)】
 信玄ラーメン780円、大地のトマト麺880円、旬菜麺780円、他

【系統】天然無添加・オーガニック素材系東京ラーメン

一茎草-店舗外観
【お店について】
 2008年8月29日創業。プレオープンは8月8日から。天然無添加、無化調ラーメンの草分け的お店として知られた元「ラーメン創房 玄」の田中 玄(兼一)氏と弟子の関澤氏との共同経営。
 コンセプトは、「大地の恵みを一杯の丼に込めて提供。素材が本来もっている美味しさを生かし、人の体に優しい美味しさを追求するためには、化学調味料は不使用。本物を追求する生産者の思いを一杯のラーメンに込めてお客に伝えることが使命」。
 「一茎草」は、将来的には地産地消(地域で生産したものを地域で消費すること)の江戸前ラーメンを目指す。現在は、小金井・小平・八王子など多摩地区方面の生産者からの無農薬野菜を調達し、厳選素材(下記の欄を参照)を使用している。麺については、資金的な面から製麺機の導入は今のところ難しく、現時点では製麺所(羽田製麺・浅草開化楼・クリタ食品他)との共同開発という形で製造したものを使用している。

 日比谷線の三ノ輪駅B番出口より外に出て、昭和通りを渡る。右手JR常磐線鉄橋方面へ進み、そのガード下手前の左側の路地角がこのお店。白い外壁とロゴの入った麻の暖簾が目印。
 店内は、めんめん創業当時を再現した4.5坪の店舗レイアウト。ムクの杉のカウンターに、大谷石張り、珪藻土の壁面など自然材を使用。L字型のカウンター8席。スタッフ2〜3人の体制でローテーション。田中氏のTシャツの背中には「美味にこだわり、お客様の喜び幸せづくり、それがやりがい、それが生きがい」という文字が刻まれている。食券制。BGMはJAZZ。
 箸はCO2排出量を抑えた環境に優しいエコ洗い箸「エコール」を使用。
一茎草-店内 一茎草-店内

■移転先
 麺創房 玄 五反田本店@五反田(品川区)
 「玄流宗家 道玄」…東京都新宿区高田馬場4-10-14 IMAビル1F/2009年8月2日より
 「あら田「一茎草」@日比谷(千代田区)」…東京都千代田区有楽町1-2-15 UNビル2F/2009年7月1日より
 「らあ麺あんど」…東京都荒川区東日暮里1-1-3(元・一茎草)/2009年7月20日より 「地雷源」プロデュース

【店主のプロフィール】
 生粋の江戸っ子という田中氏は、家業の味噌問屋を廃業して、ラーメン道に進むことを決意。1993年4月、秋葉原電気街の裏手である末広町駅近くに、師事していた「博雅@下北沢」の加藤氏の技術指導の下、「ラーメン工房 めんめん」を開業した。化学調味料不使用の「自然派こだわりラーメン」というスタイル、オーソドックスな醤油味の一品で勝負。4.5坪のスペースで、1日50食販売できれば何とか食べていけるという事業計画だった。
 1994年より「めんめん」FC店舗の展開を始めたが、店舗展開事業についていけず、1999年に「ラーメン創房 玄」に改名して独立。2002年5月には、「玄 総本店」として秋葉原に移転(2005年閉店)。開業当初から接近してきた組織により、経営権を奪われ、「玄」の屋号を掲げながらコントロール不可能な店舗が増殖した。そして、2004年に引退し、2005年よりプロデュースやコンサルティング業務などに専念。その間にも紆余曲折はあったが、不退転の決意をもって、自己の集大成となるお店を再び開くこととなった。
 「禅寺の厨房で料理に携わる典座(てんぞ)のように、襷(たすき)をかけて、現場仕事に今一度立ち返りたいと思います。ビジネスとしてのラーメン事業を追求する中で、見失ってしまったラーメン職人としての原点に、もう一度戻れたことを喜びと感じています」とのこと。

【プロデュース・コンサルティングした店】
 「無限庵@神田」、「玄蔵@東十条」、「麺創房 玄@蕨」、「あけぼの食堂@新宿」、「八木屋@新小岩」、「オモシロ旨い呑処・アリアクア@渋谷」、「しゃもじ@伊勢崎町」、「ラーメン典座@秋葉原」、他

【厳選素材】
 野菜(生産者)-「ゆうゆうクラブ自然村」「ナチュラル・ハーモニー」「大地を守る会」、大豆-発芽大豆「リンケージ・ファーム」、醤油-近藤醸造醤油「キッコーゴ丸大豆醤油」、味噌-糀屋三郎右衛門「昔みそ」・ちくま味噌の「大江戸甘味噌」、塩-「カンホアの塩」、酢-飯尾醸造「富士酢」、小麦粉-「ホクシン」、日本酒-「木戸泉酒造」「大和川酒造」、調理酒-「蔵の素」、かん水-モンゴル産「天然かん水」、胡麻油-松本製油「玉締め絞り・胡麻油」、味醂-角谷文次郎商店「三河みりん」、豚-「石上極豚」、鶏-「インギー鶏」、他
一茎草-特選つけ麺+味玉
 本日は「特選つけ麺」+味玉。「醤油」「白湯」「担々麺」の3つのつけ汁がセットになったメニュー。「採算は合うのか」と客の方が心配になるほど素晴らしいコストパフォーマンス。

 3種類のつけ汁、好みの順からすると「醤油」「担々麺」「白湯」。“三角食べ”の如く、順番に麺をつけて食べていくと、汁の量は変わらず麺だけがなくなっていく。具をちびりちびりかじりながら、三角食べを続けていく。とても贅沢な食べ方。

 最後にスープ割り。「どれを割りますか?」と聞かれたので、「醤油」「担々麺」の2杯を割ってもらった。残してはもったいないと思い2杯を完飲。でも、無理があった。
【掲載】2009年6月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★
一茎草@三ノ輪-担々麺+味玉
 本日は「担々麺」+味玉。デフォルトで味玉が1/2が入っていたので、玉子尽くし。
 胡麻の香ばしさ、味噌の旨味が滲み出たスープ。辛さは中辛。ピリ辛と旨味の波状攻撃により、食が進む。飲んだ後に心が和む旨さ。
 中細のストレート麺は、柔らかめの茹で加減で、噛むとネチッとした食感。スープの絡みが良く美味しい。
 具は、挽肉、ほうれん草、糸唐辛子、白髪ネギ、万能ネギ、細切りのメンマ。
【掲載】2009年5月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★
一茎草@三ノ輪-つけ麺
 本日は「つけ麺(こってり)」+味玉。茹で時間が10分間もかかる「極太麺@浅草開花楼」製の麺(夜限定)も用意されている。つけ汁は、「あっさり(醤油)」「こってり(鶏白湯・塩味)」の2種類のどちらかを選択。「特選つけ麺」の場合はこの2種類+「冷やし坦々(担々)」も加わり、3種類のつけ汁で楽しむ内容となっている。

 麺は「浅草開化楼」製の太縮れ平打ち麺で、密度感のある固めの食感が特徴。敢えて柔らかめの茹で加減にはしているが、それでも中心部分は締まっていて、よく噛んでも砕けにくい性質。ピロピロとした唇に触れる感じ、舌触りは心地よい。噛むと「クチッ、クチッ」と音が出る食感。

 つけ汁は、最初は酸味が効いてさっぱりとした感じ。食べ進むと、背脂の甘味と鶏白湯のコッテリ感が押し寄せバランス感覚の良さが光る。つけ汁の中にはブロック状と短冊切りのチャーシューが入っている。柔らかい肉質で香ばしくて美味しい。メンマはコリコリとした食感。味玉は、出汁が黄身までよく染みている。他の具は、万能ネギと麺の上に載った刻み海苔。

 最後にスープ割りをして完食。
【掲載】2009年5月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★☆
一茎草@三ノ輪-大地のトマト麺・味玉
 本日は「大地のトマト麺」+味玉。お弟子さんである“新之助氏”プロデュースによる限定麺。

 スープは、酸味が少なく、トマトの旨味が滲み出ている。トマトらしい酸味が適度に効き、上品なスープ。飲むほどに旨さが増し、後を引く。とろけるチーズとの相性もよく、プチ・イタリアン。
 麺は「羽田製麺」製の国産特別栽培小麦粉を使用した細縮れ麺。時間が経つと伸びやすい麺だが、スープの吸い上げが良く、小麦粉の風味がして美味しい。
 具は、旬の野菜をふんだんに使い、彩りがとても綺麗。紫キャベツと茹でキャベツ・白髪ネギ・糸唐辛子・小松菜が麺の上に盛られ、銀杏切りの人参・ジャガイモ・トマトがスープと交じり合っている。チャーシューは、しっかりとした歯応えを残しつつ、柔らかな仕上がりのスモーキーなものが3枚。メンマはクキクキとした食感。味玉は味がよく染みこみ、黄身がゲル状。

 提供期間が短かったため、既に幻のメニューとなった。
【掲載】2009年4月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★
一茎草@三ノ輪-玄菜麺
 本日は「玄菜麺(醤油味)」+味玉。醤油味と味噌味がある。別名-ベジタリアンヌードル・精進ラーメン。マクロビオティック対応のノンケミカル、ノンアニマル。肉・魚介類を含め、動物系素材を一切使用せず、無農薬野菜の旨味だけで作ったスープ。「一茎草」のコンセプトを最も強く打ち出したメニュー。

 スープは野菜(玉ねぎ・人参・ジャガイモ・サツマイモ・ごぼう・ニンニク・生姜・長ネギ・発芽大豆)、昆布、干し椎茸、胡椒。タレは、天然醸造醤油・純米酒・味醂・天日塩・胡麻油・唐辛子・玉ねぎ・人参・生姜などを使用。
 一口飲むと、淡く繊細な滋味深い味がスーッと口の中に広がる。二口目からは、淡さから優しい甘味と旨味が浮上してくる。円やかな醤油の味が膨らみ、揚げてある具から油が移り、スープにコクが増してくる。言われなければ、野菜だけから摂った出汁とは誰も気づかないであろう。野菜だけでこれだけの美味しさを表現できるとは驚き。

 麺は、「クリタ食品(株)@群馬県館林市」製の平打ち縮れ太麺。国産小麦粉・発芽大豆粉・かん水・天日塩を使用した麺。ピラピラとした舌触り、ツルツルシコシコとした食感で、小麦の風味もしっかりとしていて美味しい。

 具の揚げ野菜が、チャーシューの代わりとして主張をしている。揚げレンコンはサクッとではなく、モチッとした食感。揚げゴボウは、香ばしい。注文を受けてからゆでるもやしは、シャキシャキとした歯ざわり。トッピングの味玉は、しっかりとした味付けで黄身はしっとりとした半熟具合。他の具は焦がしネギ、白髪ネギ、糸唐辛子、小松菜。

 手軽さよりも、敢えて時間と手間と原価のかかる方法を選び、ひたすら旨さを真摯に追求する姿勢は素晴らしい。人に対する優しさ、ラーメンに対する愛情が、この一杯から伝わってくる。
【掲載】2009年4月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★
一茎草-特選玄麺
 本日は「特選玄麺」。商品コンセプトは、江戸前≪喧嘩≫ラーメン。江戸前の食材=東京産の素材の力を活かし、地産地消(地域で生産したものを地域で消費すること)をテーマとしている。≪喧嘩≫の主役は、「東京しゃも」、近藤醸造醤油@あきる野市の「キッコーゴ丸大豆醤油」、糀屋三郎右衛門@練馬区中村橋の「昔味噌」…他。

 油分少なめの透明感のあるスープ。芳しい醤油の香りが、鰹・鯵・アゴなどの魚介系や干し椎茸などの風味と折り重なって心地よい。円みのある醤油感、その旨味はどこまでも奥深く、じんわりと味雷に染み渡り、舌を唸らせる。軍鶏の濃厚さを抑えつつ、上品にまとめ上げている。後味は極めてスッキリ。口の中に残るのは、少量入った揚げネギの香ばしさ。

 麺は「羽田製麺@福島県福島市」製の中太縮れ麺。柔らかめのポクポクとした食感で、スープの絡みが良い。

 具は一つ一つが丁寧に調理されている。チャーシューは、肉質がしっかりとしたものが3枚。噛むごとに肉の味が出てくるタイプで、香ばしさもある。味付玉子は、白身に味が染み込み、黄身は餡子状。メンマは柔らかくシャキシャキとした歯ざわり。岩のりは、塩分と磯の香りが控えめで上品な味わい。他の具は、海苔、白髪ねぎ、糸唐辛子、ほうれん草。

 他の食材とケンカするような主張の強い本物の食材だけを使い、それらを見事に一つにまとめ上げている。一つひとつの食材の特性を熟知し、華麗に操るところが鬼才と呼ばれる所以(ゆえん)。
【掲載】2008年9月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★
らーめん自由区荒川区のラーメン店リスト>一茎草@三ノ輪
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