本日は「ワンタンメン」。
鶏ガラ、煮干、野菜類を弱火で5時間炊いたダシ。
アクをしっかり取り除いているため、透明度が高い醤油色。
表層には油が軽く浮くが、適度。
東京ラーメンの古典的なタイプとしての醤油が立った感じ、鶏臭さ、生姜の使用と言った要素はまったくない。
むしろ、かえしとダシのバランスも良く、優しさと品がある。
野菜によるほんのりとした甘さが味雷に染み渡り、飽きの来ない旨さとして楽しめる。
最初は弱めに感じる旨味も、飲むごとにジワジワと押し寄せる。
中細ストレート麺は、柔らかめの茹で加減でしなやか。
喉越しの良いツルツルとした舌触り。スープの絡みも良い。
ワンタンは中厚の皮、餡は中ぐらいの量が中心に入ったものが6個。
スープの中で泳ぐようなピロピロ感はないが、しっかりと味わえる。
モモ肉のチャーシューは、小ぶりだが厚みがある。
外側が脂身、中心部はピンク色で見た目が綺麗。
噛み始めはふっくらとしていて柔らかく、中心部は、ミチッとした歯応えがある。
噛むととてもジューシー。
ナルトは魚肉の味がしっかりとしたもの。
三角形の薄焼き玉子は、味付けが無く淡白な感じ。
メンマは平たくシャキシャキとした食感。
他の具はほうれん草と小口切りのネギ。
「ノストラジックな一杯」と一言では片付けられない。
世代を超えて引き継がれていくところに凄みがあり、東京ラーメンの一つの完成形がここにある。
【掲載】2008年9月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★☆☆