「ラーメン(醤油)・中」750円
〈今回のメニュー〉いずれも700円(中+50円・大+100円)
@ラーメン(醤油・塩) Aつけ麺 Bあんかけ油そば
本日は「ラーメン(醤油)の中」。
ラーメンと一緒にもう一つの丼が出される。
一瞬オーダーを間違えたのかと戸惑うが、実は「つけラーメン」とか「つけラー」というメニューで鶏の唐揚が入ったあんかけの汁。
つけ麺のように、麺を浸ける食べ方もできる。
がんこラーメンの特徴としては、強烈なインパクトのあるしょっぱさが挙げられる。
単にしょっぱいだけなら行列店にはならない。
その塩分を超える出汁の濃さやコクというものが相まって癖になる味、忘れられない味となって多くの人を魅了する。
重厚な醤油の味が鎮座し、極めて輪郭がはっきりとしたスープだ。
海産物系のミネラル感溢れる旨味が塩分を掻き分けて登場し、ジワッと舌を制覇する。
麺は「サッポロめんフーズ@練馬区富士見台」の中太ストレート麺。
表面から中心までムラのない均一の歯応え、さほど弾力性はないが麺の味がしっかりとしていて、スープとマッチしている。
食べ進んで、スープの量が減ったところであんかけの汁を投入。
あんかけ汁は薄味で、濃い味のスープに入れるとミディアムとなり、また別の味わいで二度美味しいとお徳な気分になる。
半熟煮玉子はスープの味を変えないよう割らずに単独で食す。
メンマはシャキッとした食感。
定休日として、日曜以外に『スープ不出来の日』とあるが、家元曰く「まだ試したわけじゃないけど」ということで、名人に不出来はあるはずがない。
食材やメニューも訪れる度に変わり、引き出しの多さには驚かされる。
ラーメンを作り手としての観点ではなく、食べる側の人間としてラーメンと向き合って「自分が旨いと思うラーメン」をつくり続けている。
自分が築きあげた味を守り続けるという頑固一徹さとは違う「がんこ」であることは言うまでもない。
【掲載】2005年8月 【行列】4人 【らーめんの王様】★★★★★