らーめん自由区・東京ラーメン食べ歩きガイド東京多摩地区のラーメン店リスト>源宗近@吉祥寺
源宗近・閉店みなもとのよりちか
【所在地】東京都武蔵野市吉祥寺本町1-30-16
【定休日】月曜・第1火曜
【営業時間】11:30〜15:30/17:00〜24:00
【最寄駅】JR中央線・JR総武線・井の頭線 吉祥寺駅 徒歩5分

【メニュー】
○伊勢溜り醤油ラーメン750円、くんたまラーメン880円、焼豚ラーメン950円、あぐーラーメン950円
○つけ麺800円、
大盛+100円、くんせい味付玉子100円、あいのて三種盛250円、他

【系統】和風醤油系東京ラーメン

【お店について】
 2005年2月創業。吉祥寺北口の三越百貨店の裏側の路地にあり、以前は小料理屋の「酒菜」があった場所。臙脂(えんじ)に白で店名を染め抜いた布が目印。ご主人はフランス料理の出身。「源宗近(みなもとのむねちか)」という古めかしい店名の由来は、ご主人が「剣道をやっていたことと母方が源氏筋なので」ということだそうだ。もちろん架空の名前である。

 コの字型カウンター8席の赤と黒を基調とした店内はこじんまりとはしているが、間接照明の演出もあってさほど窮屈さは感じない。口上書きがメニューの裏側と店内に額入りで貼られている。BGMはJPOP。
源宗近@吉祥寺「あぐーラーメン」
 本日は「あぐーラーメン」。「あぐー」とは、1385年に中国から渡って来た沖縄在来豚。先の大戦で数が減り希少価値となっている。白豚に比べるとビタミンB1(アミノ酸)を豊富に含み、低いコレステロール値、旨味成分のグルタミン酸が2.5倍という特性をもつ。焼き上げると素材の柔らかさ、歯ざわり、風味がマッチしてとろけるようなおいしい味わいがあるという。この「あぐー」の肉をトッピングした「あぐーラーメン」は適度に脂身が入った角煮が載っている。微かに八角の香辛料の香りがするが、歯触り、肉の旨味ともに上質な肉という感じだ。
 麺、スープ、具の「統一感」、全体の「調和」というものに趣きがあり、バランス感覚の良さを感じさせる一杯。ファーストインプレッションと同様に、最初のインパクトはないものの、食べ進むうちに各種素材の旨味がじんわりと伝わりホッとするような満足感が得られる。コクの深い醤油味は印象に残る。
【掲載】2006年1月  【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★☆
源宗近@吉祥寺・らーめん自由区
 本日は「伊勢溜り醤油ラーメン」。スープはゲンコツ・背ガラ・鶏ガラ・金華火腿などの動物系出汁、焼アゴ・鰹節・羅臼昆布・煮干し・鯵焼き干しなどの魚介系出汁、貝柱に清酒を加えて摂った貝の出汁の三種を併せたトリプルスープ。タレには「糀屋」製の「伊勢底引き溜り醤油」を使っている。丼から放たれる香りは香ばしい海老の風味。見た目は濁りのある濃い褐色のスープ。その色とは裏腹にしょっぱくはない。甘味とコクがあり、舌に優しく染み渡っていく。溜り醤油は通常のものよりアミノ酸が豊富で、旨味と円やかさがある。様々な素材の出汁とこのタレが渾然一体となり、豊潤な感じのするスープに仕上がっている。イリコが入った揚げ玉が載っているのも脇役としてはおもしろい。中太平打ち縮れ卵麺は「大榮食品」製の特注麺。啜ると滑らかな舌触りで、噛みしめるとコシのあるしっかりとした食感。行平鍋でスープを温め、そこに湯切りした麺を入れて一煮立ちさせるという珍しい手法をとる。元々スープが絡みにくい麺のようなので、あらかじめ麺をスープに馴染ませておくということであろう。チャーシューは薄めのものが2枚、焼き色がついていて香ばしく、肉の旨味もある。メンマは食感のある硬めの歯応え。水菜はアクセントとして良い。このお店ではトッピングが「のっけ」、肴になる三種盛が「あいのて」と呼んでいる。
 生醤油と溜り醤油の違いがよくわかり、独特な個性を感じるスープ。普段はスポットが当らない醤油が主役となり、出汁という名脇役に支えられ、光彩を放つ。「黄金比率」ともいうべきバランス感覚が生きている。
【掲載】2005年9月  【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★
らーめん自由区東京多摩地区のラーメン店リスト>源宗近@吉祥寺
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