本日は「メンマらーめん」。
両手で支えられた丼鉢が差し出された瞬間、魚介の香りが穏やかに漂い、鼻腔をすり抜ける。
匂いが胃袋に到達した瞬間、グーッとお腹が鳴る音がする。
レンゲでスープをすくい一口飲むと、舌に染みわたる滋味深い味わい。
素材の持ち味のみを伸びやかに引き出した旨みが、優しく口内に広がっていく。
何時とも期待を裏切らない味わいがここにある。
麺は細縮れ麺。
中細や中太を求めたくなるようなスープではあるが、この細麺も繊細ながら主張が強い。
スルスルと口内に滑り込む軽快さ、噛めばシコシコとした食感。
スープの絡みも抜群だ。
具のメンマは味付けは控えめで、柔らかくシャクシャクとした食感がたまらない。
肩ロース肉のチャーシューは、肉厚でしっとりとした食感。噛みしめるごとに肉の旨みが溢れ出て旨い。
1/2の味玉は、殻を剥くのが難しそうな位白身が柔らかい。
箸でつかむとトロトロの黄身が流れ出す。
汁に流れ出す前に、一口で食べる。
秀逸。
他の具は、海苔、小松菜、小口切りのネギ。
味作りの緻密さと丁寧な仕事が、この一杯に込められている。
【掲載】2011年10月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★