本日は「汐彩」。
土曜・日曜限定10食の夏季限定のメニュー。
涼しげな器に青々とした笹の葉。
毎年、恒例となっている「冷やしらあめん」。
器とスープがキンキンに冷やされている。
麺は中のストレート麺。
柔らかめの茹で加減だが、水で引き締められ、スルスルと啜り心地が良い。
噛めばシコシコとした食感。
啜ると同時に、冷製スープも口の中に飛び込み、旨さが口の中に広がっていく。
スープは、鰹節、昆布、干し貝柱、あみ等の魚介系素材を水出しして摂ったもので、とても滋味深い。
一口飲むと味蕾(みらい)に染みわたり、喉元をスーッと通りぬけていく。
スッキリとした後味で、飲んだ後に身体に染み込んでいくような錯覚を覚えるような優しい味わいである。
時折、鼻に抜ける青紫蘇の風味も心地良い。
梅を練り込んだ白玉は、モッチリとしていて、その酸味が口の中を清める。
揚げジャコのカリカリ感は、香ばしく、箸休めとしてその食感を楽しむことができる。
以前のバージョンでは、切り昆布だったものが、今回はとろろ昆布に代わっている。
スープに浸し、とろけたところで口に運ぶ。
滑らかな舌触りと適度な酸味が出て、スッキリ感が増す。
味玉は、適度に味が染み込み、黄身がゼリー状の半熟具合。
他の具は貝割れダイコン。
彩で楽しみ、舌で楽しむ。
食感の違いによる楽しさも演出もされ、夏らしい一杯。
美味しく食べて、涼も取れる傑作。
【掲載】2011年8月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★★