本日は「味玉入中華そば」。
3点セット(中華そば+酢橘(すだち)+生卵)が載ったお盆が差し出される。
ライスはオープニングサービスとのこと。
やや小ぶりの丼鉢。
スープは熱々の温度で、丼鉢を触ると熱い。
見た目、トローンとした茶濁色。“徳島ブラウン”。
黄土色の中に褐色が加わり、色がセパレート。
まずは、スープを一口。
カエシの甘さと豚骨の深いコクが、口の中に広がる。
徳島ラーメンと言えば、甘くて濃いスープのイメージだが、意外とスッキリとしている。
続けて、飲むと…。
じっくり煮込んだ豚骨の旨味がじんわりと。
甘めのタレが作用して、まろやかさを醸し出す。
その後、豚骨特有の膠(にかわ)質の匂いが鼻腔をすり抜ける。
甘ジョッパイとか濃厚さとかが突出せず、どちらかと言えばバランスが取れていて上品。
その分、パンチ力は弱い。
店主さんによると、
「今日はスープの出来が良くなくて・・・」とのこと。
通常だと、もっと“ワイルド”な豚骨スープだったのかも。
これだと、“マイルド”だぜ。
途中で、スダチを搾りながら回し入れると、サッパリとした味わいに。
但し、せっかくのコクが掻き消されるような感じがして、もったいない気も・・・。
麺は徳島県から取り寄せる「マルメン製麺所@文化の森」製の中太ストレート麺。
断面が四角い形状。
ハリがあり、噛むとしっかりとした歯応えがある。
ポクポクとした食感。適度にスープを吸い美味しい。
具の豚バラ肉は、塩梅が程良く、単独で食べると美味。
ご飯のお供にするならば、もう少し濃いめの味付でも良いかも。
味玉は控えめな味付で、黄身が餡子状の半熟具合。
メンマは、平たい形状。柔らかくシャクシャクとした食感。
シャキシャキとしたもやしと万能ネギは、良い箸休め。
生卵の使い方の選択肢は、
@中華そばに入れる
A卵かけご飯にする
Bご飯にスープと卵を入れて雑炊風にする
Cすき焼きスタイルとして活用。
徳島では、生卵を中華そばに入れて食べるという人が少ないということで、Bを選択。
ライスに残ったスープを入れ撹拌。次に溶き卵を注ぐ。
スープだけだと上品なので、醤油をチラリ。
本来、麺好きにライスは不要だが、こういうスタイルもたまには楽しい。
「阿波踊りの街 高円寺に、本場の味 徳島中華そば」という目のつけどころ、才覚の良さを感じさせる。
スープづくりの安定期に入った頃に、再訪必至。
【掲載】2012年9月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★★☆