このお店がある中野新橋は港区の新橋と同様に昔は花柳界として賑わいを見せていた。
料亭もあり芸者さんも見かけられる場所だったようだが、今は面影はない。
その後、若貴ブームで「二子山部屋(後の貴乃花部屋)」が脚光を浴び、三遊亭円楽やダンカン、松村邦弘、劇団ひとり、ラッシャー板前、井手らっきょ…などの芸能人が住む街としても知られるようになった。
また、「007は二度死ぬ(1967年)」の映画の中では、ショーン・コネリーが駅構内を歩くシーンが収められている。
本日は「醤油らーめん」+味玉。
スープは若鶏4羽分のがらと豚骨、岩手産のいりこ、昆布等を煮出した出汁に奥出雲の無添加吟醸醤油を使ったタレ。
やや甘味があり、生姜の味も加わり穏やかに感じる和風醤油味。
醤油ダレがやや濃いめなのでいりこの出汁は感じにくい。
コクがある分、キレは弱い。
中太の縮れ麺はモチモチとした歯ざわりでスープとの絡みが良い。
肩ロースのチャーシューは肉質がしっかりとしている。
看板に「正統流らーめん処」とあるように、時流に流されぬ一杯を目指しているように思われる。
厚みとコクが深いだけにメリハリがあると良い。
塩らーめんの方が出汁の持ち味が引き出されており伝わりやすい。
【掲載】2005年2月 【行列】0人 【らーめんの王様】★★★☆☆