本日は「わんたんめん」。
地鶏の胴ガラと利尻昆布、日本橋中弥商店の宗太鰹とムロアジ節の削り節、銚子の煮干しなどを煮込んで摂る透明感の高い醤油味のスープ。
化学調味料は使用せず、タレは昆布醤油を使う。
胡椒のピリッとした感じが味を引き締める。
塩分は抑えめ。
表面に層をなす鶏油(チーユ)はやや多め。
コクを引き立てているが、キレを抑えている。
はじめは淡くやんわりとした口当たり、後からコクが口の中に広がっていく。
細麺は3種類の小麦粉とモンゴル産天然カンスイを使用したもので、低温でじっくりと2日間寝かせて熟成させている。
コシは弱いがしなやかでスルスルと啜りやすい。
細いメンマはたくさん入っていて嬉しい。
味付け玉子は黄味が黄味しぐれ状、白味は上品な味が染み込んでいて美味しい。
わんたんは皮は厚めのタイプで、餡のジューシー感のある旨味が口の中に広がる。
モモ肉のチャーシューは2枚。
薄切りではあるが、味わい深い。
メニューにある「そば」と「もりそば」の違いは、麺の太さ。
つけそばは細麺、もりそばは太麺。
インパクトよりも毎日食べても飽きない味を追求している。
丁寧な仕事と素材の持ち味を最大限に引き出すという完成度の高さは揺ぎ無い。
今回は鶏脂の多さと胡椒の存在を意識させられた。
淡い味が持ち味ではあるが、心持ち塩加減を強めた方が輪郭がはっきりするように思われる。
【掲載】2005年10月 【行列】10人 【らーめんの王様】★★★★☆