本日は「みそちゃ−しゅー」。
豚骨、鶏ガラ、モミジ、野菜などを8〜9時間煮込み一晩寝かせたスープ。
味噌ダレには信州産白味噌の山吹味噌に背脂を練り込んだものを使用している。
最近、主流となっている丼に味噌ダレを入れて、スープを注いだ後、ホイッパーで撹拌するといった味噌ラーメンの作り方ではない。
中華鍋で野菜を炒め、それにスープと味噌ダレを併せる方法を採っている。
元来の札幌味噌ラーメンの作り方である。
スープをレンゲですくうとドロっとしていて極めて粘度が高いことがわかる。
麺を食べた後はスープがあまり残らない。
それでも、開店当初よりは粘度が若干弱くなったそうである。
このトロミは大量の背脂によるものだが、臭みはほとんどない。
それは、1回漉して、しつこい透明脂を排除しているためである。
鶏の旨味を感じつつも、味噌が突出することもなくマイルドな味わいでコクがある。
「大黒屋製麺」製の平打ちの太縮れ麺は淡黄色で透明感のある麺。
スープの持ち上げが良く、弾力性もある。
通常160gの麺が、大盛240g無料とは嬉しい。
少なめの120gにすると味玉が半分サービスとなる。
ニラ、もやし、玉葱は炒めただけにシャキシャキ感があって美味しい。
野菜の食感と甘味がスープに溶け出す良さもあるが、炒るのに使ったラードの存在も感じさせる。
三枚肉のチャーシューはしっかりとした味付けで甘味がある。
盛られた白髪ネギには、ラー油がかけられピリっとしたアクセントになっている。
卓上には、一味、豆板醤、胡椒のほかに山椒まで置かれていて好みに応じて入れると良い。
通常、香辛料を入れると本来の味が損なわれることもあるが、このラーメンの場合は味が引き立つ。
夜営業は予定されていたが取りやめとなり、辛味つけそば(700円)も期間限定となってしまった。
厨房のスペースや1人での作業を考えると致し方がない。
軌道に乗り、環境や条件が整えば、新メニューや営業時間の変更もあるように思う。
ご主人は他のお店の食べ歩きをするなど向上心もある。
今後の展開が楽しみである。
【掲載】2005年10月 【行列】8人 【らーめんの王様】★★★★☆